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2013年12月11日 (水)

被災地の今

12月3〜6日、岩手県釜石市と大槌町へ行ってきました。

仮設住宅、保育園、仮設商店街のお店で、音楽してきました。
今回はちょうと震災から1000日目の訪問になりました。
なんだかんだで9回目。
東北の、人々の心の変化と、景色の変化を、自分なりに感じています。
感じたことをいくつかご紹介します。
仮設住宅に住まわれている方々の話を聞いて
●感情の表出が、より豊かになった(泣いたり笑ったり)。明るく振る舞われる方が増えた。
 → 現生活に慣れたこと、コミュニティが形成されていること、震災という出来事への心の受容が進んでいること、などが感じられる。
●住宅問題を一番不安に感じられている。
 → 復興住宅の建設が遅れている。2年の約束で入居した仮設住宅にあと最低3年(合計6年)はいなければならないことが確定している方も。
遅れている理由
 ①復興住宅を建てる土地の選定が決まらない。(どこに街を作っていくのか、未だに行政と住民の合意がうまくいかない。本来街は、「産業があって便利な場所に人が集まって自然発生的に広がっていく」のに、「安全な(不便な、海から遠い)場所にみんなで集まって街を作ろう」、と、順番が逆になっているため)
 ②土地が決まっても地権者との交渉に時間がかかる。
 ③いざ建設!も、人と予算が足りない。(発注工事が入札しても落札されない。→でも、復興予算は4,5兆円も余っている!配分の仕方がよくなかったり、柔軟な運用がなされていないのでは。人の流れを変えることができていない。)
●東京オリンピック決定に対する想いも、様々な反応。
 →「復興住宅もできてないのに、オリンピック施設建設にお金も人も取られるんでねえか。」と不安がる方が多数。また「オリンピックが決まったから、開催までには被災地の完全復興を目指してもっと力を入れてくれるべ。」と期待される方も。
●いまだに続く葛藤。「海の見えない生活は嫌だ。海に戻りたい。」危険とわかっていても、強くふるさとの地を想う気持ち。
沿岸部の状況
●がれきの山や住宅の基礎もほとんどなくなり、浸水地域は枯れ草の野原のようになっている。
●以前の市街地は4〜5mの盛り土でかさ上げ処理がされ初めている。市街地に面した山が崩され、そこの土砂をトラックが砂煙を上げながら運んでいる。
 →あまり考えたくはないが、これ以上自然の地形を変化させて、どうなるのか。盛り土地域の液状化現象への不安や、再度の津波には耐えられるのか、多少の疑問も感じる。
●津波被災の象徴的な建物の解体が始まっている。
 →被災された方々のご意見は、やはり「見たくない。残したくない。」が多数でした。もちろん心に傷を負った方々の気持ちに配慮することは必要です。
ただ。人間は忘れやすい生き物です。たった3年も経たないうちに、日常の生活のことばかりが最優先され、がれきが整理されただけでも、津波が夢だったような感じになります。
原爆ドームは、残してた方がよかったでしょうか、取り壊していた方がよかったでしょうか。戦争を知らない僕らが今、原爆ドームを見ることによって、リアルにそれがあったことを感じ、いろんな想いを馳せることができ、気持ちを戒めることができることを考えたら、、、。
孫の代以降の世代のことを考えたら、みんな心をひとつにして、何か残す必要性も感じてしまうのです。
復興支援者の動き
●すこしずつ現地から離れていっている。
 → 震災から1年、2年を区切りにガクン、ガクンと減っているが。
現在2年9ヶ月。被災者の仮設での生活が落ち着き、すこしずつ現場を離れていっている。支援者の生活も新たな局面を迎えている時期なのかとも思われる。また音楽イベントを持ち込む支援者も減っている様子。
反面、被災者の心の支援は今が一番必要にも思う。
今回、音楽イベントが少なくなったいたからか、どの場所でも、今まで訪問した中で一番喜んでいただけたように感じた。
仮設住宅の方々の心の状態、受け入れ状態を感じて、「やっと音楽や文化での支援ができるタイミングが来た。」と感じる。
今後も数ヶ月に一度は行けるように、また次の機会までしっかり準備して、また報告したいと思います。
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僕らの後ろの壁には「Alice」のサイン。今年この小さな談話室にもいらしてたみたいです。

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心と体」カテゴリの記事

コメント

東北訪問お疲れ様でした。東京にいると東北の方々の想い、街の状況が分からないだけに真辺さんが訪問なさって報告して下さる事で色々考えさせられます。
訪問を続けて下さる事は東方の方々にとって嬉しい事と思います。音楽の力は人の気持ちを明るく、強くすると思います。これからも宜しくお願い致します。

投稿: タッチ | 2013年12月11日 (水) 17:20

☆タッチさん
読んでいただいて、ありがとうございました。
最初は自分だけの行動と思って始めたものの、行く度にいろんなお言葉をいただき、今は「行けない方の分も気持ちを込めて活動しよう」と。また「被災者の方々の声を発信しよう」と思うようになりました。
タッチさんの想いも音楽に乗せて、今後も届けていく活動を続けたいと思います!ありがとうございます!

投稿: 学べえ | 2013年12月12日 (木) 12:08

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